黒猫の雑談部屋

日々の雑多な思いをつづります。


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次世代太陽電池

ギズモードに面白い記事が掲載されていた。

岡山大、夜でも充電可能な次世代太陽電池を開発中!
http://www.gizmodo.jp/2011/01/post_8293.html

=以下、同記事より引用=

夜でも発電できる光発電装置!? 

岡山大1 件大学院自然科学研究科の池田直教授らは、夜間でも充電可能な太陽電池を開発しているそうです。

違いは材料。従来の光発電装置にはシリコン材料が用いられていましたが、太陽からの可視光によってでしか発電できないうえ、高価であるといった欠点がありました。現在、池田教授らが開発を進めている光発電装置の材料は「酸化鉄化合物」。可視光だけでなく赤外線にも反応するため、従来の100〜1000倍の光吸収率を実現し、夜間における発電も可能にします。しかも酸化鉄化合物は安価なので大幅な製造コストの低減も見込めちゃうそうですよ。

さらに面白いのは、酸化鉄化合物の「薄く延ばせる」といった特性を活かすことで、住宅の外壁や屋根、人工の街路樹などに「塗る」光発電装置を実現出来る可能性もあるそうです。

いつでもどこでも発電出来ちゃう未来が近い!? 
=引用終わり=

シリコンから鉄へ

実用化は2015年を目指しているようだ。これが現実ものになれば太陽光発電ユニットの設置費用が格段に安価になり、いたるところに設置されるようになるのではないか、と楽しみになった。

地球環境に対する各国の取り組みが具体的になり始めてから、太陽電池はより注目を浴びるようになり、主な原材料のシリコン価格は急激に上昇している。2004年に4000円台/1kgだった価格は、5年で10000円/1kgにまで上昇している。原材料が高騰する産業に対する投資はなかなかハードルが高い。
(参考:太陽光発電をめぐる最近の動向 政策投資銀行
http://www.dbj.jp/reportshift/topics/pdf/no122.pdf

それに対して、主要な構成材料が酸化鉄化合物というのは非常に興味深い。もちろんビジネスにおけるインパクトも相当大きい。この技術を企業がどのように活用するのか非常に気になる。もし実用化、という話になれば、裏では莫大なお金が動くのだろう。


国の援助

こういった日本の技術力が発揮され、かつビジネスに対する影響・効果も大きい分野には積極的に国から補助金が与えられるべきである。現時点でどのようにこの教授が資金を収集しているのかはわからないが、ぜひ国のバックアップを得て頑張ってほしい。

話は少しずれるが、日本ではどの分野のどういった技術に対して国として力を入れていくのか、という指針がいまいち明確でない気がする。いや、決まっているのだろうが、それが国民まで落ちていないことが問題だ。昨年話題になった「仕訳」に関しても、国民が納得するような理由づけ・基準のもとに行われるべきだ。もちろん、今まで完全にブラックボックスになっていた一部分を明るみの元に晒したことに関しては意義があると思っている。


赤外線に反応するということは・・・

素人考えなのだが、可視光だけでなく赤外線にも反応するということは、次はより波長の長い電波での発電が実用化されるのではないか。実際に研究段階では以下のような話もあるようだ。

宇宙で太陽光発電→電力を電波に変換して地球に伝送…2030年の商用化を目指す

発電所付近が電子レンジになったり、兵器と化すのは勘弁被りたいが、少し夢のある話だなとは思う。